ELISA実験の遂行は時として大変苦痛なものです。捕捉抗体と検出抗体の最適な組み合わせを決めるのは退屈な作業ですし、実際にアッセイを始める前の実験系の構築や検証作業も同様です。市販のキットを利用することでこのプロセスは簡略化できます。しかし、この場合のコストはどうなるの?プロジェクトの存続期間中に製造ロットが変わって、ロット間のデータのばらつきに悩まされるのでは?試薬の添加やインキュベーション、洗浄プロセスが何度もあって、複雑な操作やそれに掛かる時間に煩わされるのでは?そんな不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
このような不安を抱えている方に最適な、シンプルで使いやすいFastScan™ ELISAキットをCSTは開発しました。CSTは常に皆様がより快適に研究室生活を送るための方法を模索しており、このためにいくつもの課題に取り組んでいます。
FastScan™ ELISAキットは、創薬標的の調査・研究段階から発見までの進行を能率化することができます。CSTは最適な抗体の組み合わせを同定してアッセイ系を開発し、正確な結果が得られることを確認したキットを皆様にお届けします。このキットはターゲットバリデーションから前臨床段階まで、標的探索プロジェクトを通してご利用いただけます。
CSTのready-to-useキットは、90分で終了するシンプルなプロトコールを採用しています。進行中のプロジェクトに容易に組み込むことができ、アッセイの移管も容易で、迅速に結果を得ることができます。(浮いた時間でコーヒーブレイクを増やしたり、別の目的に時間を使ったりすることができます!)
CSTはリン酸化特異的な測定キットと総タンパク質の測定キットをご用意しています。同梱されているコントロールの使用により、日々の測定結果の統合的な解釈を行うことができます。FastScan™ ELISAキットは細胞生物学やエピジェネティクス、がん免疫、神経科学の視点から多くの疾患ターゲットをカバーしており、広い選択肢の中から細胞のシグナル伝達を担うキータンパク質の測定キットをお選びいただけます。
わずか90分でデータが得られます
FastScan™ ELISAキットの使い方は?
FastScan™ ELISAプロトコールは直接的な作業時間を半分にまで短縮し、3回のインキュベーションステップ (捕捉抗体反応、検出抗体反応、二次抗体反応) を1回にまとめてデザインされています。サンプルを捕捉抗体と検出抗体と共にプレコート処理したマイクロウェルに加えて1時間インキュベートします。ウェルを3回洗浄した後、発色基質を加えて10-15分間インキュベートし、適度な発色が得られたら停止液を加えて吸光度を測定します。全行程がわずか90分で完了し、必要なデータを素早く得ることができます。
FastScan™ ELISAテクノロジーとは?
FastScan™ ELISAは、複雑な行程のない液相ベースのアッセイプラットフォームを採用することで、結果が得られるまでにかかる時間を従来のプロトコールに比べて大幅に短縮しました。また、生体サンプルの種類を問わず、一貫した結果が従来のサンドイッチELISAと同等以上の感度で得られます。
- サンプル中の「標的」を、CST独自のタグが結合した捕捉抗体とHRPが結合した検出用二次抗体を含む液相中でインキュベートします
- 形成された複合体全体を、抗タグ抗体でマイクロウェルに固定化します
- ウェルを洗浄した後に酵素反応を行い、比色分析することでサンプル中の標的を定量解析します
信頼性の高い実験データが得られます
CSTの研究者は、捕捉抗体と検出抗体の組み合わせを液相での至適な活性を精査して選択しています。FastScan™ ELISAキットで用いるリコンビナント抗体やそれぞれのキットに同梱される試薬は全て、CSTが自社で開発・製造し、徹底した品質管理を行っています。このため、製造ロットによらず高い再現性が得られ、手技や解析サンプルの種類を問わず安定した極めて信頼性の高いデータが得られます。