ヒストン修飾抗体の検証方法


Posted by CSTジャパン on 2017/04/17 7:00:00


ヒストン修飾を標的とする抗体は、類似したオフターゲットなヒストン修飾に非特異的に結合する可能性があります。逆に、抗体の特異的な結合が、近接するアミノ酸残基の修飾による立体障害が原因で阻害される可能性もあります。ELISA、WB、ChIPやIFのようなアッセイは、抗体の特異性や感度の検証によく用いられていますが、これらの方法では、抗体が近接するエピトープとどのように相互作用するかをはっきりと予想することはできません。したがって、これらの方法はヒストン修飾抗体の検証には不十分で、別のアッセイ系が必要となります。


このような理由から、CSTの修飾特異的なヒストン抗体は、Fuchs, S.M.らが発表した系と同様のペプチドアレイアッセイ法で検証されています (1) 。この方法を用いることで、全てのヒストンタンパク質の既知の修飾に対する反応性を検証するとともに、ある一つの修飾を認識する抗体の反応性が、近接したアミノ酸の修飾の影響を受けて変化するかどうかを調べることができます。CSTは、ペプチドアレイアッセイによって、期待通りに抗体が機能しているかを厳密に検証しているのです。

ステップ1:アレイ

モノメチル化、ジメチル化、トリメチル化されたリジンや、アセチル化されたリジン、あるいは非修飾のリジンを有するペプチドが、ニトロセルロース膜上にスポットされています。各スポットには、1種類の修飾を有するペプチドが単体で、もしくは既知の近接したヒストン修飾を有するペプチドとともに使用されています (例:Histone H3K4Me3、H3T3Phos)。同様のアレイは、メチル化アルギニン抗体の検証にも使用されています。

Peptide-Array-Testing2.jpg

ステップ2:抗体

ヒストン修飾抗体は上図に示すように、三つの濃度で検討されます 。これにより、抗体の反応性を評価するとともに、その抗体濃度のアッセイで抗体が飽和していないかを確かめることができます。

ステップ3:解析

アレイは洗浄の後、蛍光標識二次抗体と反応させ、LI-COR® Odyssey® Infrared Imagerにより検出します。

ステップ4:データ

#5326 Mono-Methyl-Histone H3 (Lys4) (D1A9) XP® Rabbit mAbについて私達が行った解析例を示します。

5326-Histone-Modification-Graph.jpg

他のヒストン修飾抗体についても知りたいですか?広く使用されている市販のヒストン修飾抗体と比較できるパンフレット (下記よりご請求いただけます) もしくは、インタラクティブデータベース (Rothbart, et.al., 2015) をご覧ください。

 

ヒストン修飾抗体パンフレット 

 

(1) Fuchs, S.M., et al. (2011) Curr. Biol. 21, 53-58.

LI-CORおよびOdysseyはLI-COR Biosciencesの登録商標です。

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