免疫蛍光染色の成功のために:抗体の検証の重要性


Posted by CSTジャパン on 2017/10/15 6:00:00


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何ヶ月間にも及ぶ実験を経て免疫蛍光染色 (IF) でテストする段階にたどり着いたとき、重要な選択をしなくてはなりません。それは、信頼できるIFの結果を得るために、どの抗体を使用するか、それをどのように決めるか、です。また、抗体を決めたとして、次の疑問も解決しなくてはなりません。IF実験で得られる画像が標的の局在を正確に反映しているのかどうか、どうすればわかるのか。本ブログでは、これらの選択・疑問に関し、考慮すべきいくつかの点をご紹介します。


一次抗体はIF実験にとって非常に重要で、そのパフォーマンスはデータの質に直接影響を及ぼします。ウェスタンブロット (WB) 特異的なバンドが検出されたからといって、選択した抗体がIFにおいて優れたフォーマンスを発揮するとは限りません。WBではタンパク質が強い還元/変性状態におかれて構造が変化しますが、IFではタンパク質の立体構造が本来の状態のまま残ります。そのため、WBで使用可能な抗体のエピトープが、IFでは埋没してしまったり、認識されない可能性があります。

IFの結果の誤認を防ぐための特異性の検証

α-Synucleinは脳で高発現するタンパク質で、このタンパク質の機能の損失は、パーキンソン病などの神経変性疾患の原因となります。健常組織では、α-Synucleinはシナプス前終末に局在してシナプス小胞と結合していると考えられています。CSTは、#4179 α-Synuclein (D37A6) XP® Rabbit mAbと他社のα-Synuclein抗体を、それぞれのメーカーが推奨している希釈率で比較しました。どちらの抗体も、WBでは予想通りのパフォーマンスを発揮しました。一方、IFにおいて、CSTの#4179ではα-Synucleinのシナプス前局在と一致する点状の染色が中脳部分に認められましたが、他社の抗体では点状のパターンは少なく、明らかに誤りと思われる核または細胞体への局在が認められました (矢印)。


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「きれいな」WBバンドは必ずしもIF解析における抗体のパフォーマンスと信頼性を保証するものではありません:#4179 α-Synuclein (D37A6) XP® Rabbit mAbまたは他社のα-Synuclein抗体を用いたマウスおよラットの脳ライセートのWB解析 (左)。#4179 (上段) または他社抗体 (下段) を用いたマウス中脳下部および海馬の共焦点IF解析 (右)。他社抗体でα-Synucleinとして誤って染色された神経細胞/核を白い矢印で表示。


こうした実験結果から、アプリケーションに特異的な検証が重要であることがわかります。

これから数回に渡って、実験コントロールの設定、固定処理や透過化処理、抗体反応条件について、検証データを示しながら解説していきます。IFを成功させるためのヒントやプロトコールの重要な9つのステップを掲載したIFガイド (日本語版) も併せてご参照ください。

IFガイド (日本語版) をダウンロードする

IFガイドを既にお持ちの方は、こちらの記事もぜひご覧ください。

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